猫は気が見える、なんて言うと少し神秘的ですが、当の猫たちはもっと現実的で、なかなかにシビアな鑑定士だったりします。
ご自宅で師範が気功を始めると、それまで寝ていた猫がムクッと起き上がり、磁石に吸い寄せられるようにすり寄ってくるそうです。
究極の「癒やしスポット」
猫は元来、空気の微細な震えや気配を読むハンター。 師範が身体を深く緩め、内側から気を巡らせる時、猫たちにはそれが「最高に心地よいエネルギーの源」に見えているようです。
殺気が一切消えた、春の陽だまりのようなエネルギーに、全幅の信頼を寄せて身を預けます。
……ここまでは、ほっこりする話なのですが。
非情すぎる足場認定
猫たちの愛らしさの裏には、驚くほど正確で、時に笑えないほど厳しい身体チェックが潜んでいます。 彼らは、人間の身体の中でガチガチに拘縮している場所をピンポイントで見抜き、そこを容赦なく踏み抜いていくのです。
- カチカチの筋肉は地面と同じ ….凝り固まった筋肉は、猫にとって都合の良い、びくともしない硬い足場に過ぎません。
- 箪笥の上からのダイブ(衝撃注意!) …時には箪笥の上などの高所から、無防備な腹や胸を目掛けて全力で飛び降りてくることも。ドンッ!と響く衝撃に悶絶ですが、猫からすれば、そこは自分が着地しても揺るがない、安定したコンクリートのようなもの。
彼らが迷いなく飛び込んでくるのは、皮肉にもそこが硬い足場として認定されてしまった証拠なのです。
猫という名の「スパルタ整体師」
本人がどれほど脱力しているつもりでも、猫がそこを足場に選んで跳ねていくなら、それはまだ身体に力みが残っている証拠。
猫がすり寄ってくるのは、その場の気が整っているサイン。 でも、同時に彼らは「硬い場所=最高の踏み台」として利用する、極めてドライで冷徹な鑑定士でもあります。
猫に踏み抜かれるようでは、まだまだ修行が足りない!
そんな風に、腹にくる衝撃に耐えながら苦笑い。
皆さんの愛猫がもし、あなたの胸を踏み台にしてどこかへ跳んでいったなら。 それは、あなたが立派な安定した足場として認められた瞬間かもしれません。
