自然気功
ひとりでできる自然気功
中と外とイメージとの三位一体です。流れを感じたり、外に出したり。
ねこ式太極拳では、自然気功の指導も行っています。何度か体験すれば誰でも一人で行うことができます。
自然気功は自分で行うことができる内気功です。心と体の気の巡りをよくすることで、健康維持と回復、増進が実感できます。難しい作法などはありませんので、何度か体験すれば、ご自宅などで自分ひとりで行うことができます。ご自身やご家族のためにも是非毎日の日課にしていただければと思います。
そもそも『気』って何だろう
『気』がつく言葉はたくさんあり、私達も普段から何気に使っています。「それは気のせい」とか、「元気だして」とか、「気合入れていこう」などなど。
気功的解釈の『気』については科学的には証明されておらず、曖昧で都合よく解釈される向きもあり、怪しいイメージを持たれることも多々あります。
例えば、
悪気・殺気・狂気・鬼気…
これらは、あまり関わりたくない感じの気。
元気、勇気、空気、気運、気品、景気、気力、気分…
こっちは、嬉しい感じの気。
あるけどない、ないけどある。
これといった形はないけれど、意識の持ち方次第でなんとかなるような、そんな印象でしょうか。自然気功で扱うのは、元気や英気など良い感じの方の『気』です。
これらの良い感じの『気』が自分で増やせたりコントロールできたら、いかにも健康になりそうですね。
姿勢について
基本姿勢は、立った状態で行いますが、椅子に座ってもかまいません。座って行う時は、椅子に浅く腰掛けます。深く腰掛けると背中や腿裏の接地面に意識が向いてしまうため、できる限り意識の分散を避けたいのが理由です。同様に寝転んだ状態も、接地面がさらに大きくなるため、はじめのうちは避けたいところです。禁止事項ではありませんので、慣れれば自由に行って下さい。
まずはリラックス
大前提として、気は私達の周りにいくらでもあふれかえっているものです。大変な修行の末に獲得したりするものではなく、誰でもその存在を知ることができます。
しかしながら、普段はないものとして振る舞っているため、感じることができず、活かせていない状態です。日々に忙殺されていると、知らず知らずのうちに気張ってしまい、緊張状態。体はガチガチ、表情も固く、関節にも負荷がかかっています。
気を感じる第一歩は、やはりリラックス。心身ともにゆるんだ状態にすることで、徐々に気感が目覚めてきます。
はじめのうちは寝てしまうかもしれません。眠ってしまいそうな時は、無理せず寝てしまいましょう。眠ることも自然気功です。
体を締め付けない服装に、できれば貴金属類は外したほうがよいでしょう。
目を閉じ、呼吸は普通でかまいません。
意識を向ける
頭のてっぺんから、足の爪先までを順に意識を向けていきます。
眉毛、まぶた、眼球、眼筋、眼孔、鼻梁、鼻孔など、思いつくままに意識を向けて感じます。体内の臓器や骨、皮膚や爪など、体内から体外まで一通り意識を向けます。
意識を向けることで、体がゆるみリラックス状態になっていきます。解剖学的な正確さが必要なわけではありませんので、だいたいで構いません。
現代人は極度の緊張状態が常になっているため、はじめのうちはうまくリラックスできない場合もあります。回数を重ねることでうまくリラックスできるようになります。
興味があれば、体内構造を知っておくと、意外な箇所の緊張がほぐれるのを実感できるかもしれません。
一通り体を感じ尽くすと身体がなくなるような軽さや開放感を感じるようになってきます。この時手足がピリピリするような感覚や、熱感を覚えることもあります。これらは気感になりますが、あってもなくても重要ではありませんので誰かと比べたりする必要はありません。自分の身体を感じることが大事です。
開放感が出てくると、今度は空や宇宙空間に身体を解き放つイメージをしてみましょう。さらに開放感がすすみます。この間、少しだけ意識を丹田に向けることを忘れないようにしましょう。よくわからない方は体内のおへその下あたりに球のようなものがあると想定します。
自発動功
身体がゆるみ自然気功に慣れてくると、自分の意識とは無関係に身体が動き始めます。これは自発動功と呼ばれるもので、身体の歪みや気の流れの滞りを取り除く作用があります。ここまでくれば、自然気功を行うことで、常に身体を調整し、病気知らずの健康体を維持することができるようになります。
自発動向では、身体が揺れだしたり、笑いだしたりと様々な反応が見られます。お経を唱え出したり(!)する方もおられました。これらは霊的なものではありませんので、ご安心下さい。真面目で心理的な抑圧があったり、一般的には身体の歪みが大きいほど、強い反応が出るようです。本来身体はすべてわかっており、流れに身をゆだねれば良いだけなのです。
最後には収功を忘れずに
自然気功を行った後は、収功を忘れず行いましょう。(忘れても特別問題はありませんが、せっかくの気がもったいないだけです!)
ねこ式太極拳では、自然気功の指導も行っています。ぜひご参加下さい。